鍵が過去からするとどれほど進化したか皆さんはご存じだろうか。はるか昔、紀元前2000年頃にはエジプト錠という鍵があった。日本ではこの頃は縄文時代となるので、まだ鍵の文明はきていない。古代エジプトで使われていたものとなる。その作りは簡易ではあるが、木製の閂を扉の穴から差し込んだ木(鍵)で押し上げて開ける作りだという定説だ。その後は木製から鉄製にかわり、南京錠が流行した。日本では中国から伝来した南京錠・海老錠がこの頃にはあるが、戸締りとしては使用されず蔵に取り付けたりその簡易さゆえほとんど飾りとしての役割である。中世ヨーロッパではじめて作られたウォード錠は、今でも鍵のモチーフとして親しまれるものである。鍵には複雑な刻みがあり、その刻みに合わせた障壁が錠前のなかに仕込まれている。ウォード錠は細かく美しく複雑に刻まれた見た目のものを権力者が好み競い合い、次第に紋章を表したり権力や地位の象徴・友好・礼儀的な意味で送られたりもするようになった。
その後、レバータンブラー錠の発明、ピンタンブラー錠の発明、ディスクタンブラー錠の発明、今では主流のディンプルキーシリンダーが誕生しています。
ディンプルキーシリンダーはピンタンブラー錠を応用・複雑化したものですので、どの鍵も過去の鍵の仕組みなくしては誕生しえなかったものなのです。今後もまたディンプルキーシリンダー、ディスクシリンダーが改良・進化し私たちの生活の中で様々なのものを守ってくれることでしょう。